会社から勤続10年記念に、旅行券(JTBナイストリップ)をもらった。
しかし、代わりに会社は旅行の計画・スケジュールとか、領収書の提出を求めてきた。
これってどういうこと?
現金化したらどうなるのでしょうか?
領収書と言うことはどうやら税金と関係がありそうですね
会社はなぜ現金ではなく旅行券を支給するのか?
実はこれも課税と関係あります。
現金を給与のように支給すると、税金が取れられるため旅行券を会社は支給していたのです
しかし、その旅行券にすら課税させないためのルールがあるのです
(課税しない経済的利益……永年勤続者の記念品等)
36-21 使用者が永年勤続した役員又は使用人の表彰に当たり、その記念として旅行、観劇等に招待し、又は記念品(現物に代えて支給する金銭は含まない。)を支給することにより当該役員又は使用人が受ける利益で、次に掲げる要件のいずれにも該当するものについては、課税しなくて差し支えない。(昭46直審(所)19改正)
(1) 当該利益の額が、当該役員又は使用人の勤続期間等に照らし、社会通念上相当と認められること。
(2) 当該表彰が、おおむね10年以上の勤続年数の者を対象とし、かつ、2回以上表彰を受ける者については、おおむね5年以上の間隔をおいて行われるものであること。
〔給与等に係る経済的利益〕|通達目次 / 所得税基本通達|国税庁
通常会社が社員に現金報酬をわたすと、課税されるため、上記ルールを利用して旅行券を渡していました。
ただ、会社としては社員が”旅行に使った”という証明をしなくてはならないので領収書と旅行の計画・スケジュールを要求していたのです
注意点としては、金銭なのか金銭以外(旅行、記念品)なのかを明確に区分する必要があります
http://www.e-sanro.net/sri/YonBiz/cont_pdf/b01_2008_01_01_15_01.pdf
逆に言えば課税されても良いのならば会社に領収書を提出する必要はない
では、
旅行の領収書を提出しなかった場合(現金化してしまった場合)、税金はどれくらい取られるのでしょうか?
これは、所得に依存するので誰しも同じではないし、その所得に応じて課税額を計算する必要があります。
大体、年収550万円くらいのサラリーマンの場合、所得税10%と住民税10%で、合計20%の税金が所得に対してかかります。
今回の会社から支給された旅行券の20%が知らず知らずのうちに課税されることになります。
会社に提出する領収書は旅行券(クーポン)で使用したものを提出しないと問題になるか?
”旅行”を証明できれば、クーポンで使用した領収書でなくても問題無しです
自分の会社でも確認して見ましたが
クーポンが利用できなかった場合は、旅行で使用したものであれば クーポン以外の支払いの領収書でも構いません。
と回答を得ました
ただし、上記理由より”旅行”を証明しないとならないと言うことですね
JTBの領収書には「JTB旅行券」と記載が入ります
旅行券を現金化方法で、一度購入し領収書をもらいキャンセルする方法は?
よく質問サイトで、一度購入し、領収書を得てからキャンセルするという方法があります
これは、基本的にはNGです。(成功した場合は、脱税がばれていないだけです)
なぜならば、キャンセルした場合、通常領収書を返却しなければならないからです。
手数料を払った場合は、領収書を得ることができるかも知れませんが、お店側もこの領収書を元に確定申告していますので、
仮に領収書をお客様が紛失した場合も、何かしらの手でお店側は税務署に提出するようの証拠(領収書)を作っています。
仮に、お店側が領収書にゆるくても、税務署が本気を出せば脱税となるわけです。
結局のところ、会社でもらった旅行券は、旅行するもしくは現金化し税金を納めるとなります
もしくは、知り合いに旅行に行ってもらい領収書を別名でもらうという手もありますが・・・・厳密には脱税になります
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