正社員とパート・アルバイトは、どのように違うのでしょうか?
正社員、パート、アルバイトは、主に雇用期間と所定労働時間で区分されています。
正社員が通常は雇用期間の定めがなく、中途退職しなければ定年まで雇用される予定であるのに対して、パートやアルバイトの場合は、数ヶ月または日雇いなどの雇用期間を決めて雇うのが一般的です。
さらに、正社員はフルタイムで働くのに対して、パートは正社員より勤務時間を短く設定したり、出勤日を少なくしたりするのが通例です。
正社員を雇う場合と、パート・アルバイトとの違いは、雇用期間が長くいったん雇うと安易には解雇できなくなることです。
(ただし、名称はパートやアルバイトであっても、実態が正社員と同様であれば、同様に解雇できなくなります。(労働基準法第18条の2))
正社員とパートとアルバイトの違い
正社員、パート、アルバイトに対しては、労働基準法で定める最低基準を遵守しなければなりませんし、また就業規則がある場合には、その就業規則の条件もクリアしなければなりません(労働基準法第1条、第93条)。正社員 | パート | アルバイト | |
法律上の名称 | 労働者 | 短時間労働者 | 臨時員 |
会社との契約 | 雇用契約 | ||
就業規則の適用 | あり | あり(注1) | あり(注1) |
雇用期間 | 通常は定めなし(定年制) | 通常は雇用期間あり | 雇用期間あり |
労働者災害補償保険の適用 | あり | あり | あり |
雇用保険の適用 | あり | あり(注2) | なし(注2) |
社会保険の適用 | 原則あり | なし(注3) | なし(注3) |
注
- 正社員の就業規則とは別に、パート用、アルバイト用の就業規則を設けている場合が多くあります。
- 雇用保険が適用されるのは、所定労働時間が週20時間以上で、31日以上引き続き雇用されることが見込まれる場合です。
- 社会保険が適用されるのは、次のいずれも満たす場合です。
・1日の所定労働時間数が、正社員の4分の3以上であること
・1週間の所定労働時間数が、正社員の4分の3以上であること
・雇用期間が2ヶ月を超えていること(注4) - 2ヶ月以下の期間雇用者が引き続き所定期間を超えて雇用されている場合を含みます。
なので、パートには社会保険に加入するかどうかどうかの問題が発生します。
「手取額が減る」「夫の配偶者手当がなくなる」というような理由で、社会保険の加入条件を満たしているにも関わらず、社会保険に加入しないことは出来ません。
うその申告をし加入しない場合、事業主に罰則が課されます。
参考、すっきり解決!人事の手続き 役員・正社員とパート、アルバイト 社会保険労務士中村雅浩
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